熊本大学大学院生命科学研究部 分子遺伝学講座

ニュース(2017年以前)

杉崎先生の論文が「npj Aging and Mechanisms of Disease」に掲載、編集部推薦の論文として取り上げられました

杉崎太一先生の論文が「npj Aging and Mechanisms of Disease」(September 2017, volume3)に掲載されました。編集部の推薦する論文として取り上げられています。
詳しくは下記ページをご覧ください。

「npj Aging and Mechanisms of Disease」サイト内の紹介記事
『糖尿病マウスのSGLT2阻害薬TA-1887による治療は糖尿病性悪液質を緩和して死亡率を低下させる』
http://www.natureasia.com/ja-jp/npjamd/highlight/89640

熊本大学医学部附属病院の検査カフェにて血中ANGPTL2濃度が測定可能に

2017年8月22日(火曜日) 12:30
将来の糖尿病と動脈硬化が気になる方
【検査項目】アンジオポエチン様因子同定(ANGPTL2)
検査料:3,000円

原則空腹時に採血です。食後4時間以内の場合は日をあらためて空腹時に採血時をお願いします。それでもご希望の方は参考値となります。

詳しくは下記 熊本大学医学部附属病院の検査カフェのHPにてご確認ください。
(検査カフェメニュー項目26番)
http://www.kuh.kumamoto-u.ac.jp/dept/e05.html

尾池教授 医学部 医学科長・副学部長 就任

平成29年4月 尾池雄一教授が

  • 医学部 医学科長および副学部長
  • 大学院生命科学研究部 臨床医学教育研究センター長

に就任いたしました。また、

  • 熊本大学教育研究評議会評議員 (3期目)
  • 熊本大学生命資源研究・支援センター長 (3期目)

に再任いたしました。
(いずれの任期も 平成29年4月1日~平成31年3月31日)

堀口先生・田先生が熊本大学医学部奥窪医学奨励金を受賞

堀口 晴紀 先生・田 哲 先生が、平成28年度 熊本大学医学部奥窪医学奨励金を受賞しました。
【研究課題名】
堀口先生:腸管組織恒常性維持機構におけるアンジオポエチン様因子2(ANGPTL2)の役割とその変容による発がんの分子機構の解明
田 先生:心不全の分子病態解明と治療展開

田先生が日本心臓財団研究奨励に採択されました

田 哲 先生が、平成28年度 第42回日本心臓財団研究奨励に採択されました。
【研究課題名】
マイクロRNAを介した心不全病態形成の新規分子探索とその分子機構解明

田先生が第81回日本循環器学会YIA優秀賞を受賞しました

田 哲 先生が第81回日本循環器学会 Young Investigator’s Award 優秀賞を受賞しました。
学 会:第81回日本循環器学会学術集会
会 期:平成29年3月17日〜19日
演 題:ANGPTL2 activity in cardiac pathologies accelerates heart failure by perturbing cardiac function and energy metabolism

田先生が日本学術振興会 外国人特別研究員に採用内定しました

田 哲 先生が、平成29年度 日本学術振興会 外国人特別研究員に採用内定しました。

田先生の論文がNature Communicationsに掲載されました

2016年9月28日、田 哲 先生の論文が「Nature Communications」オンライン版に掲載されました。
【掲載論文】(*Corresponding author, †co-first authors)
Tian Z†, Miyata K†, Kadomatsu T†, Horiguchi H, Fukushima H, Tohyama S, Ujihara Y, Okumura T, Yamaguchi S, Zhao J, Endo M, Morinaga J, Sato M, Sugizaki T, Zhu S, Terada K, Sakaguchi H, Komohara Y, Takeya M, Takeda N, Araki K, Manabe I, Fukuda K, Otsu K, Wada J, Murohara T, Mohri S, Yamashita JK, Sano M & OikeY*.
ANGPTL2 activity in cardiac pathologies accelerates heart failure by perturbing cardiac function and energy metabolism.
Nat Commun 7:13016, 2016

【詳細】プレスリリース本文(PDF)

各種メディアに取り上げられましたので、一部ご紹介いたします。

【熊本日日新聞 平成28年9月29日(木)】

【毎日新聞 平成28年9月29日(木)電子版】
http://mainichi.jp/articles/20160929/k00/00e/040/129000c

【日本経済新聞 平成28年9月29日(木)電子版】
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28HAR_Z20C16A9CR0000/

【産経新聞(九州・山口特別版) 平成28年12月15日(木)】

また、熊本大学のHPでも紹介されています。
下記URLをご参照下さい。
http://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/seimei/20160929

尾池教授「アンチエイジングフェア ~in 台場~」にて講演

2016年9月24日、尾池雄一教授が、フジテレビと日本抗加齢協会の共催によるイベント「アンチエイジングフェア in 台場 ~アシタ・キレイ・ゲンキ~」にて、講演いたしました。

日程:9月22日(木・祝)~25日(日)
会場:フジテレビジョン本社屋
講演タイトル:健やかに生きる~健康長寿達成の秘訣~
公式ホームページはこちら
http://www.aaf-daiba.com/#a1

教室セミナーを再開しました

2016年4月26日、教室セミナーを再開しました。
2016年4月14日 および16日未明に発生した、熊本地震及びそれに伴う災害により、当研究室も大変な被害を受けましたが、教室員一同、気持ちを新たに頑張っています。
【教室セミナーの様子】
通常、教室セミナーを開催している「臨床医学教育センター1F奥窪記念ホール」は学生の避難場所として使用されていたため、教授室での開催となりました。

【地震発生直後の研究室の様子】









【復旧後の研究室の様子】




分野正式名称変更のお知らせ

平成28年4月より、事務改変のため、分野の正式名称が下記のとおり変更となりました。

【変更前】
熊本大学大学院生命科学研究部
先端生命医療科学部門 成育再建・移植医学講座 分子遺伝学分野

【変更後】
熊本大学大学院生命科学研究部
総合医薬科学部門 代謝・循環医学講座 分子遺伝学分野

森永先生の論文が「Kidney International」のCommentaryに取り上げられ、Figureが表紙を飾りました。

森永潤先生の論文が「Kidney International」(February 2016, Volume 89, Issue 2)に掲載されました。また、同号のCommentaryに取り上げられ、さらに論文のFigureが表紙を飾りました。

【掲載論文】
Morinaga J, Kadomatsu T, Miyata K, Endo M, Terada K, Tian Z, Sugizaki T, Tanigawa H, Zhao J, Zhu S, Sato M, Araki K, Iyama K, Tomita K, Mukoyama M,Tomita K, Kitamura K & Oike Y*.
ANGPTL2 increases renal fibrosis by accelerating TGF-β signaling in chronic kidney disease.
Kidney Int 89:327-341, 2016

「Kidney International」
February 2016 ● Volume 89 ● Issue 2

産学共同研究の成果

遠藤元誉 助教を中心に取り組んできた再春館製薬所との産学共同研究の成果が、「ドモホルンリンクル」リニューアルに応用され商品化されました。
詳細は下記をご覧ください。

[再春館製薬所 HP より]
http://www.saishunkan.co.jp/domo/kaihatsu/gakkai/angptl2.html
[家庭画報 HP より]
http://www.kateigaho.com/information/news/20151124_942_1.html



門松先生が日本生化学会九州支部奨励賞を受賞しました

門松 毅 先生が、平成27年度 日本生化学会九州支部奨励賞を受賞しました。

【受賞研究題目】
アンジポエチン様因子2シグナルによる疾患発症・進展の分子基盤解明と制御

詳細は下記URL をご参照ください。
http://square.umin.ac.jp/kyuseika/syourei2015.html

出版

2015年3月5日、尾池雄一教授が共同企画・編集の『series モデル動物利用マニュアル 疾患モデルの作製と利用:脂質代謝異常と関連疾患(上・下巻)』(株式会社 エル・アイ・シー)が出版されました。

【共同企画・編集】
佐々木 雄彦 先生(秋田大学大学院医学系研究科微生物学講座 教授)
村上 誠 先生  (東京都医学総合研究所脂質代謝プロジェクトプロジェクトリーダー)
矢作 直也 先生 (筑波大学医学医療系ニュートリゲノミクスリサーチ グループ代表・内分泌代謝糖尿病内科 准教授)

詳細は、以下をご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/lic/books/nbs15.html

祝 合格!!

修士課程2年の倉嶋愛さんが、山口大学医学部医学科の平成27年度 第2年次学士編入試験に合格しました。

森永先生が第5回分子腎臓フォーラム 優秀賞を受賞しました

2014年9月6日、森永 潤 先生の研究発表が第5回分子腎臓フォーラムの優秀演題に選ばれました。

【 演題 】
腎線維化における TGF-β シグナル増幅機構の解明

遠藤先生が第14回日本抗加齢医学会YIA最優秀賞を受賞しました

2014年6月8日、遠藤元誉先生が 第14回日本抗加齢医学会Young Investigator Award 最優秀賞 を受賞しました。
学 会:第14回日本抗加齢医学会総会
会 期:2014年6月6日〜8日
会 場:大阪国際会議場
演 題:アンジオポエチン様因子2による皮膚発がん促進メカニズムの機能解明

Oxford大学 Leonid Nikitenko 先生のセミナーが開催されました

2014年5月21日、Oxford大学 Leonid Nikitenko 先生のセミナーが開催されました。
国際共同研究「Daiwa Foundation Small Grants」におけるプロジェクトパートナーであるLeonid Nikitenko 先生が来熊され、最新の研究成果をご講演頂き、ラボメンバーと活発なディスカッションが行われました。

小田切先生の学位論文が医学教育部長賞を受賞しました

小田切陽樹先生の博士学位論文が 平成25年度 医学教育部長賞 を受賞しました。

【論文タイトル】
骨肉腫肺転移におけるアンジオポエチン様因子2の機能解析
(The role of angiopoietin-like protein 2 in metastasis of osteosarcoma)

門松先生が熊本大学医学部奥窪医学奨励金を受賞しました

門松 毅先生が、平成25年度 熊本大学医学部奥窪医学奨励金 を受賞しました。

【申請研究課題】
アンジオポエチン様因子2の切断を標的とする新規がん転移抑制法の開発

堀尾先生の論文のFigureが「Arterioscler Thromb Vasc Biol」の表紙を飾りました

堀尾英治先生の論文が「Arterioscler Thromb Vasc Biol」(April 2014, Volume 34, Issue 4)に掲載され、論文のFigureが表紙を飾りました。

【掲載論文】
Horio E, Kadomatsu T, Miyata K, Arai Y, Hosokawa K, Doi Y, Ninomiya T, Horiguchi H, Endo M, Tabata M, Tazume H, Tian Z, Takahashi O, Terada K, Takeya M, Hao H, Hirose N, Minami T, Suda T, Kiyohara Y, Ogawa H, Kaikita K, Oike Y*.
Role of Endothelial Cell-Derived Angptl2 in Vasculer Inflammation Leading to Endothelial Dysfunction and Atherosclerosis Progression.
Arterioscler Thromb Vasc Biol 34:790-800, 2014

小田切先生の論文がScience Signalingに掲載されました

2014年1月22日 小田切陽樹先生の論文が「Science Signaling」Volume7,Issue 309(2014年1月21日発刊)に掲載されました。

【掲載論文】
Odagiri H, Kadomatsu T, Endo M, Masuda T, Morioka MS, Fukuhara S, Miyamoto T, Kobayashi E,Miyata K, Aoi J, Horiguchi H, Nishimura N, Terada K, Yakushiji T, Manabe I, Mochizuki N, Mizuta H & Oike Y*.
The Secreted Protein ANGPTL2 Promotes Metastasis of Osteosarcoma Cells Through Integrin α5β1, p38 MAPK, and Matrix Metalloproteinases.
Sci Signal 2014 Jan 21;7(309):ra7. doi: 10.1126/scisignal.2004612.

採択(2013年)

独立行政法人科学技術振興機構(JST)の平成25年度戦略的創造研究推進事業(CREST)(研究領域 :生体恒常性維持・変容・破綻機構のネットワーク的理解に基づく最適医療実現のための技術創出
)の課題に採択されました。

今回採択された研究領域には106件の提案があり5件が採択、20倍以上の競争率でした。CRESTは、戦略的に重点化した分野における課題達成型基礎研究を推進し、今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる革新的な新技術の創出を目指すものとしています。文部科学省が設定した戦略目標のもとにJSTが推進すべき研究領域を定めて研究課題を公募するもので、テーマ毎にチームによって研究を行うものです。

課題名 『組織修復に基づく恒常性維持機構の変容による生活習慣病の病態解明と制御』
研究期間 2013年10月~2019年3月
研究代表者 尾池雄一
≪研究の概要≫
生体には、加齢や生活習慣に依存するストレスによって引き起こされる組織の損傷を、種々の細胞間のコミュニケーション(相互作用)を介して修復し、恒常性を維持する仕組み(恒常性維持応答機構)が備わっています。近年、過食や運動不足等の持続的なストレスによってこの機構が過剰応答や応答不全を生じ、結果として糖尿病、動脈硬化性疾患、がん等の生活習慣関連疾患の発症や進展の原因となっていることが明らかとなってきました。本研究では、組織修復機構や免疫応答機構のクロストークによる恒常性維持機構、恒常性維持機構における細胞間相互作用の詳細なメカニズムを解明し、恒常性維持機構の過剰応答や応答不全に起因する生活習慣関連疾患の新規予防・診断・治療法の開発に向けた基盤技術の創出を目指します。
≪共同研究者≫
北海道大学 前仲勝実 教授
九州大学 清原 裕 教授

尾池教授 熊本大学生命資源研究・支援センター長就任(併任)

平成25年4月 尾池雄一教授が 熊本大学生命資源研究・支援センター長(併任)、熊本大学教育研究評議会評議員に就任しました。

堀尾先生が第77回日本循環器学会YIA優秀賞受賞しました

2013年3月15日、堀尾英治先生が 第77回日本循環器学会 Young Investigator’s Award 優秀賞 を受賞しました。

学 会:第77回日本循環器学会学術集会
会 期:平成25年3月15日~17日
会 場:パシフィコ横浜
演 題:A Critical Role for the Vascular Endothelial Cell-derived
Angiopoietin-Like Protein ANGPTL2 in Endothelial
Dysfunction and Atherosclerosis

遠藤先生と中野先生の論文のFigureが「Cancer Research」の表紙を飾りました

遠藤元誉先生と中野正啓先生のFigureが「Cancer Research」Volume 72,Number 7 (2012年4月1日発刊)に掲載され、論文の写真がその表紙を飾りました。

【掲載論文】
Endo M, Nakano M, Kadomatsu T, Fukuhara S, Kuroda H, Mikami S, Hato T, Aoi J, Horiguchi H, Miyata K, Odagiri H, Masuda T, Harada M, Horio H, Hishima T, Nomori H, Ito T, Yamamoto Y, Minami T, Okada S, Takahashi T, Mochizuki N, Iwase H & Oike Y*.
Tumor Cell-Derived Angiopoietin-like Protein ANGPTL2 Is a Critical Driver of Metastasis.
Cancer Res 72: 1784-1794, 2012


「Cancer Research」
April 1, 2012 ●Volume 72●Number 7

採択(2012年)

次世代がん研究戦略推進プロジェクトに採択されました。

業務題名 「がん微小環境を標的とした革新的治療法の実現」
(がん発症・進展における慢性炎症病態解明と新規治療法開発)
研究期間  平成24年2月~平成28年3月
研究代表者 遠藤元誉

熊本日日新聞に掲載されました

2012年3月9日(金)の熊本日日新聞にがん細胞から分泌されるAngptl2が、がん転移促進の治療標的になる可能性について掲載されました。

【2012年3月9日(金)熊本日日新聞】

東京新聞に掲載されました

2012年3月13日(火)の東京新聞でメタボリックシンドロームへの生活習慣介入の効果の指標として血中のAngptl2濃度の評価が有用であることが紹介されました。

青井先生の論文のFigureが「Cancer Research」の表紙を飾りました

青井 淳先生の論文が「Cancer Research」Volume 71, Number 24 (2011年12月15日発刊)に掲載され、論文のFigureがその表紙を飾りました。
【掲載論文】
Aoi J, Endo M, Kadomatsu T, Miyata K, Nakano M, Horiguchi H, Ogata A, Odagiri H, Yano M, Araki K, Jinnin M, Ito T, Hirakawa S, Ihn H & Oike Y*.
Angiopoietin-like Protein 2 is an Important Facilitator of Inflammatory Carcinogenesis and Metastasis.
Cancer Res 71: 7502-7512, 2011


「Cancer Research」
December 15, 2011 ●Volume 71 ●Number 24

生活習慣病とがんの共通の発症メカニズムの解明へ期待 発がんの感受性およびがん転移の増加を促す因子を同定!

内閣府 最先端次世代研究開発支援プログラム 研究課題名「生活習慣病とがんの共通分子病態解明による健康長寿社会実現を目指し目指した基盤研究」の成果として、皮膚組織において慢性炎症の原因となり、皮膚がんの発症(発がん)の感受性(リスク)を上げ、転移を促進する因子を同定しました。
がんは世界規模で増加の一途をたどっており、がんの罹患率、死亡率の増加は社会的な問題となっています。これまでの研究により発がん部位の組織では発がん以前より慢性炎症が生じており、そのことが組織の過形成(前がん病変)や発がんを高めることが解明されていましたが、その分子機構については不明な点が多く残されていました。
今回、我々がこれまでに明らかにしてきた肥満の脂肪組織で発現が上昇し、脂肪組織において慢性炎症を引き起こし、その結果メタボリックシンドロームやインスリン抵抗性/糖尿病の誘因となるアンジオポエチン様たんぱく質2(Angptl2(※過去の関連記事へ))の発現量が、ヒト皮膚組織では日光非暴露部に比較して暴露部でより高いこと、さらに加齢に伴い発現量が上昇することを見出しました。日光による紫外線暴露や加齢により皮膚がんの発症リスクが高まることに着目し、化学物質によるがん誘発マウスモデルを用いて皮膚がんの発症におけるアンジオポエチン様たんぱく質2(Angptl2)の機能について研究を行いました。その結果、正常組織にAngptl2の発現を増加させた状態では、組織の過形成(前がん病変)や発がんが増加すること、反対にAngptl2の発現を欠失させた状態では、減少することが分かりました。また、がん細胞におけるAngptl2発現上昇が、がんの予後に最も重要ながん転移を増加させることが分かりました。近年、慢性炎症ががんのみならず、インスリン抵抗性/糖尿病や動脈硬化性疾患などを引き起すことが解明されておりますが、それらの機構の相違については不明な点が多く残されていましたが、今回の研究成果によりAngptl2が慢性炎症によってもたらされるがんと生活習慣病の共通の発症メカニズムの一因となっていることが分かりました。
今後、Angptl2の量や作用を抑えることによって新たなメタボリックシンドローム・糖尿病治療薬開発に加え、新たな発がんおよびがん転移の予防薬の開発につながるものと期待されます。
本研究成果は、米国がん学会雑誌「Cancer Research」に掲載されます。

この成果に関しては、以下の新聞に記事として掲載されました。
【2011年11月19日(土)日本経済新聞】

【2011年11月19日(土)熊本日日新聞】

【共同通信社】他

ANGPTL2 ELISA Kits

アンジオポエチン様タンパク質2(ANGPTL2, Angiopoietin-like protein2)の測定キットがIBLより2011年10月17日より発売開始されました。

詳細はこちら

アンジオポエチン様タンパク質2(ANGPTL2)測定キット」の販売について

ANGPTL関連 ELISA Kits」の規格・価格

受賞

第2回 Molecular Cardiovascular Conference II のポスターアワード優秀賞を堀尾英治先生が受賞しました。

研究会:第2回Molecular Cardiovascular Conference II
会 期:平成23年9月2日~4日
会 場:キロロ”ホテルピアノ”(北海道)
演 題:動脈硬化性疾患におけるアンジオポエチン様因子2の機能解明

採択(2011年)

最先端次世代開発研究プログラム(ライフ・イノベーション)の課題に採択される

最先端次世代開発研究プログラムとは:将来、世界をリードすることが期待される潜在的可能性を持った研究者に対する研究支援制度であり、「新成長戦略(基本方針)」(2009年12月30日閣議決定)において掲げられた政策的・社会的意義が特に高い先端的研究開発を支援することにより、中長期的な我が国の科学・技術の発展を図るとともに、我が国の持続的な成長と政策的・社会的課題の解決に貢献することを目的とされたプログラムである。ライフ・イノベーションは、3,220 件の応募から188件が採択され、熊本大学からは、富澤 一仁大学院生命科学研究部(医) 教授、粂 昭苑発生医学研究所教授とともに3件採択された。

課題名「生活習慣病とがんの共通分子病態解明による健康長寿社会実現を目指した基盤研究」
期間 平成23年2月~平成26年3月
研究代表者 尾池雄一

研究の背景:心血管病、糖尿病等の生活習慣病やがんは、生命のみならず健康な日常生活をも脅かす疾患であり、これらに対する有効な予防、早期診断、治療法の開発が、世界的な課題となっている。近年、私たちの体には、体内の機能を正常に維持するための恒常性維持機構が備わっており、その異常が生活習慣病やがんの発症・進展の共通の原因となっていることが注目されているが、詳細なメカニズムは明らかになっていない。
研究の目標:我々は、世界に先駆けてアンジオポエチン様因子を発見し、アンジオポエチン様因子が体の恒常性維持機構に関与することを明らかにしている。本研究では、恒常性維持機構におけるアンジオポエチン様因子の役割および、その異常による生活習慣病とがんの発症および進展に共通したメカニズムを明らかにする。
研究の特色:生活習慣病とがんは、一見全く異なる疾患であり、それらの発症や進展に共通したメカニズムを解明する研究はほとんど行われていなかったが、申請者自身が発見したアンジオポエチン様因子の研究を進めることで、迅速にそれらの疾患の発症・進展に共通したメカニズムを明らかにできる。
将来的に期待される効果や応用分野:本研究により、生活習慣病やがんの発症および進展に共通したメカニズムが解明されることで、それらの疾患に対する新規治療法や診断法の開発につながり、健康長寿社会実現へむけた健康診断や健康増進への応用、従来のものとは異なった新しいメカニズムによる治療薬の実用化などが期待される。

日本医学会総会シンポジウム司会

4年毎に開催される日本医学会総会 シンポジウム「炎症と病態形成:循環・代謝疾患と発癌のメカニズム」の司会を群馬大学大学院 倉林正彦教授と共に担当し、講演を行います。

会期:平成23年4月8日(金)~10日(日)
会場:東京国際フォーラム 他

免疫・アレルギー・血管病態学寄附講座開設

4月から免疫・アレルギー・血管病態学寄附講座開設。皮膚病態治療再建学(尹 浩信教授)と共同で世話講座を担当

寄附講座の概要
近年、様々な慢性疾患の発症や病態の進行に炎症という生体現象が深く関与し、その生物学的機序の解明が、慢性疾患の克服につながるという科学的知見が明らかにされてきた。また、この炎症が消散しない状態、いわゆる慢性炎症状態となり、高齢化社会を迎えた我が国で、有病率が高まりつつある様々な疾患(皮膚・神経・筋疾患、関節・骨・軟骨疾患、循環器疾患、代謝性疾患、消化器疾患、精神疾患、自己免疫疾患、がん等)の共通の基盤病態となっていることが示唆されている。しかしながら、疾患の発症と密接な関わりが示唆されている組織・器官を超えた炎症の波及や、炎症消散せずに慢性化する機構については、未だ解明されておらず、さらに本邦においては研究分野として確立しているとは言い難いのが現状である。この寄附講座では、基礎研究に関しては、熊本大学大学院分子遺伝学分野との連携し、臨床研究および将来的な臨床応用にむけた研究に関しては、熊本大学大学院生命科学研究部皮膚病態治療再建学分野と連携しながら実施し、免疫・アレルギー学、および血管病態学の観点から、現在様々な疾患の共通基盤病態として注目されている慢性炎症の分子病態解明を行い、新規診断および治療法開発を目指す。

熊本大学テレビ放送公開講座にて研究室紹介!

平成22年度 熊本大学テレビ放送公開講座
探検!まるごと 熊大キャンパスライフ
第3回 「病気の人を助けたい!」 で研究室が紹介(06:37〜10:19)されています。
interviewee:
教  授  尾池雄一
大学院生  田爪宏和(心臓血管外科医)
大学院生  中野正啓(乳腺内分泌外科医)

尾池教授が「2010年度日本肥満学会学術奨励賞」を受賞しました。

受賞テーマ「新規生理活性因子アンジオポエチン様因子ファミリーの同定と肥満病態における機能解明」
2010年10月2日 第31回日本肥満学会にて学術奨励賞受賞講演を致しました。

尾池教授のインタビュー記事掲載

月発売の「エスプレッソ」(発行 くまもと経済)に尾池教授のインタビュー記事が掲載されています。

中野先生の第69回日本癌学会学術総会(シンポジウム)での掲載記事


第69回日本癌学会学術総会(平成22年9月22-24日開催)シンポジウムでの、大学院博士課程3年生(乳腺内分泌外科)中野正啓先生の研究発表について「Japan Medicine MONTHLY」(発行 株式会社じほう)に掲載されています。

祝 後藤知己先生 教授就任!

平成22年1月1日付で、講師の後藤知己先生が、熊本大学教育学部養護教諭課程教授に就任されました。

受賞

第83回日本内分泌学会学術総会で田畑光久先生が Young Investigator’s Award を受賞しました。

研究室メンバーが増えました

平成23年4月より、新入生が3人入りました。
博士課程では3年森永 潤さん(腎臓内科)、1年舛田哲朗さん(整形外科)、
修士課程1年では加覧洋平さん
が新入生として新しく教室のメンバーに加わりました。よろしくお願いします。

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